暗号資産

Post-Only ってなに?|画像を使って執行数量条件の『FAS』『FOK』『FAK』の違いを詳しく解説します

許斐まい
リップルを指値で買おうと思ったら、取引画面に【Post-Only】というチェック項目と【FAS】【FOK】【FAK】というプルダウンメニューが表示されました。

これらの項目は何を選べば良いのでしょうか。

執行数量条件の事ですね。

それではそれぞれの意味を説明しましょう。

桜乃そら

 

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執行数量条件の種類

執行数量条件とは、注文が執行された時、その一部あるいは全部が約定しなかった場合に、残った注文の処理をどのようにするかという条件の事です。

執行数量条件には『SOK』『FAS』『FOK』『FAK』の4種類があります。

 

『SOK』とは

『Store or Kill(ストア・オア・キル)』の略で、指値注文においてメイカーにならない場合、その全数量を失効とする条件です。

『SOK』は【Post-Only】にチェックを入れた時の条件になります。

【Post-Only】は、メイカー手数料を確実に受け取りたい場合に使用します。

チェックを入れて注文を行うとメイカーとなる場合のみ約定されます。

テイカーとなる注文は自動的に取消されます。

 

仮想通貨(暗号資産)取引のメイカーとテイカーってなに?|図を使ってわかりやすく解説します

 

『FAS』とは

『Fill and Store(フィル・アンド・ストア)』の略で、注文が全数量約定しないで一部数量が残った場合、その残数量を有効とする条件です。

 

『FOK』とは

『Fill or Kill(フィル・オア・キル)』の略で、注文の全数量が直ちに約定しない場合、その全数量を失効とする条件です。

 

『FAK』とは

『Fill and Kill(フィル・アンド・キル)』の略で、注文が全数量約定しないで一部数量が残った場合、その残数量を失効とする条件です。

 

 

『SOK』『FAS』『FOK』『FAK』の例

取引板にこのような注文が並んでいたとします。

 

『SOK』

【Post-Only】にチェックを入れた注文が『SOK』の条件になります。

『SOK』は、メイカーにならない場合、その全数量を失効とします。

 

ケース 1

【Post-Only】にチェックを入れて『92.973円で5000XRPを買う』という指値注文を出したとします。

取引板にこの注文が並べば、この注文は有効になります。

 

ケース 2

【Post-Only】にチェックを入れて『92.973円で5000XRPを買う』という指値注文を出したとします。

『成行で5000XRPを売る』という注文が出ていた場合、この指値注文は板に並ばないで約定する事になるのでメイカーにはなりません。

したがって、この指値注文は無効となります。

 

ケース 3

【Post-Only】にチェックを入れて『92.977円で5000XRPを買う』という指値注文を出したとします。

取引板にはすでに『92.977円で6800XRPを売る』という注文が並んでいるので、この指値注文は板に並ばずに約定してしまうのでメイカーにはなりません。

したがって、この指値注文も無効となります。

 

『SOK(Post-Only)』は取引板に並ぶ注文のみ有効で、取引板に並ばない場合は無効となる条件です。

 

『FAS』

『FAS』は注文が全数量約定しないで一部数量が残った場合、その残数量を有効とする条件です。

 

『93.050円で10000XRPを買う』という指値注文を出したとします。

  1. 92.977円で6800XRPが約定
  2. 93.000円で89XRPが約定
  3. 93.015円で2125XRPが約定

合計9014XRPは約定します。

取引が成立しなかった986XRPは『93.050円で986XRPを買う』という有効な注文として残ります。

その後93.050円以下の売り注文が入れば約定します。

余程大量の注文でなければ、『FAS』の注文は数秒で全数量約定するケースがほとんどだと思われます。

 

『FOK』

『FOK』は注文の全数量が直ちに約定しない場合、その全数量を失効とする条件です。

 

ケース 1

『93.050円で10000XRPを買う』という指値注文を出したとします。

  1. 92.977円で6800XRPが約定
  2. 93.000円で89XRPが約定
  3. 93.015円で2125XRPが約定

合計9014XRPは約定しますが986XRPは約定しません。

全数量が直ちに約定しないので、この指値注文は無効です。

XRPは全く購入していない状態となります。

 

ケース 2

『93.050円で9000XRPを買う』という指値注文を出したとします。

  1. 92.977円で6800XRPが約定
  2. 93.000円で89XRPが約定
  3. 93.015円で2111XRPが約定

全数量が直ちに約定するので、この取引は成立して9000XRPを購入した状態となります。

 

『FAK』

『FAK』は注文が全数量約定しないで一部数量が残った場合、その残数量を失効とする条件です。

 

『93.050円で10000XRPを買う』という指値注文を出したとします。

  1. 92.977円で6800XRPが約定
  2. 93.000円で89XRPが約定
  3. 93.015円で2125XRPが約定

合計9014XRPは約定します。

取引が成立しなかった986XRPは失効となるので、9014XRPを購入した状態で注文は完了します。

もし10000XRPを購入するのであれば、新規に986XRPを買う注文を出す必要があります。

 

 

まとめ

許斐まい
メイカーにマイナス手数料が設定されている場合、注文が約定すると手数料が貰えます。

メイカー手数料を確実に貰う為には【Post-Only】にチェックを入れて注文をした方が良いのですね。

そうですね。

でも、値動きが激しい時は取引板に注文が並ばず、取引機会を逃す可能性が高くなります。

手数料と売買で利益を出す事と、どちらを重視するかで執行数量条件を選びましょう。

桜乃そら

 

 

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