暗号資産

板取引ってなに?|売買と板取引の違いについてメリットとデメリットを交えて詳しく解説します

許斐まい
暗号資産の取り引きを始めようと思って取引所の事を調べていたら『板取引』という言葉を目にしました。

『板取引』ってどういうものなんですか?

『板取引』というのは取引所を仲介して他の投資家を相手に売買するものです。

それでは初心者のまいさんが理解できるように板取引について説明しましょう。

桜乃そら

 

暗号資産取引の形態

暗号資産の取り引きには販売所形式と取引所形式があります。

暗号資産取引所によって販売所形式のみの取り引きを行えるところや両形式行える取引所など、取引所によって形態はさまざまです。

 

販売所形式

販売所形式はユーザーが暗号資産取引所から暗号資産を購入したり、暗号資産取引所に暗号資産を売ったりします。

※以下の情報は2022年2月22日のものです

 

これは暗号資産取引所のビットバンクのリップル販売所の画面です。

 

【買う】ボタンをクリックすると『80.538円』という価格が表示されました。

 

【売る】ボタンをクリックすると『76.609円』という価格が表示されました。

このように販売所形式は暗号資産取引所が売買の価格を決めて、ユーザーはその価格で売買をする事になります。

この価格は同時刻のものです。

買う場合は『80.538円』で、売る場合は『76.609円』です。

買い値と売り値には価格差があります。

この価格差をスプレッドといいます。

このスプレッドがあるので、1XRPを買ってすぐに売ると・・・

80.538-76.609=3.929

資産が3.929円少なくなるので5%ほど損をする事になります。

 

たとえばスプレッドの設定が無くて売買手数料1%の販売所があったとします。

価格が『80.538円』だとすると、買う場合は手数料込みで『81.343円』になります。

すぐに売ると手数料を引かれて『79.732円』で売る事になります。

81.343-79.732=1.611

この販売所で1XRPを買ってすぐに売ると、資産は1.611円少なくなります。

買う時と売る時の手数料が1%ずつかかるので、トータル2%損をする事になります。

 

以上のように『取引手数料無料』が必ずしも得であるとはかぎりません。

販売所で売買をする場合はスプレッドがある事を計算に入れて取引をする必要があります。

 

取引所形式

板とは

これは同じくビットバンクのリップル取引所の画面です。

赤で囲った部分が板と呼ばれている部分です。

ここには買いたい人と売りたい人の注文が並びます。

注文数が多い事を『板が厚い』といい、逆に注文数が少ない事を『板が薄い』といいます。

 

中央の『78.600』という数字は直近に取り引きされた現在価格です。

その下の数字は『78.573円で2.0000XRPを買う』という注文が入っているという事です。

次の行は『78.537円で2546.5591XRPを買う』という注文で、その下は『78.534円で7101.4800XRPを買う』という注文になります。

現在の値段のすぐ上は『78.574円で60273.7106XRPを売る』という注文で、その上は『78.576円で1356.0514XRPを売る』という注文になります。

ユーザーが希望する価格と数量の注文を出すと、注文が板に載る事から板取引といいます。

 

約定(やくじょう)とは

取引が成立する事を約定といいます。

注文を出してもそれに応えてくれるユーザーがいなければ取引は成立しません。

買いたい人と売りたい人の条件が合致して取引が成立した状態を約定といいます。

 

指値(さしね)注文とは

値段と数量を指定して出す注文を『指値』といいます。

指値で注文を出すと価格と数量が板に載ります。

指値注文は希望の価格で取引出来る可能性はありますが、いつ取引が成立するのかはわかりません。

買い注文では指値以下の価格に、売り注文では指値以上の価格になった時に注文が約定します。

この板情報を見て、少し安く買いたいと考え『78.500円で1000.0000XRPを買う』という指値注文を出したとします。

しかし、その価格で売るユーザーがいなければ、いつまでたっても買う事は出来ません。

 

成行(なりゆき)注文とは

指値注文に対して、現在価格で直ぐに買う、もしくは直ぐに売るという注文方法があります。

この注文方法を『成行』といいます。

成行での買い注文では現時点での最低価格で、売り注文では現時点での最高価格で約定します。

注文を出せば大体直ぐに約定しますが、価格は希望通りにならない事もあります。

 

まとめ

販売所形式のメリット・デメリット

メリット

  • 売買の価格が分かっている
  • いつでも売買が出来るのでチャンスを逃さない
  • 初心者でも簡単に売買を始められる

デメリット

  • スプレッドがあるので利益を出す為にはある程度の値動きを待つ必要がある

 

取引所形式 指値注文のメリット・デメリット

メリット

  • 希望額で売買できる
  • 取引所によっては手数料を貰える場合がある
  • 少しの値動きで利益を出せる可能性がある

 

デメリット

  • いつ取引が成立するかわからないのでチャンスを逃す事がある
  • 初心者には価格を決める難しさがある

 

取引所形式 成行注文のメリット・デメリット

メリット

  • 直ぐに約定するのでチャンスを逃さない
  • 価格を決める必要はないので初心者でも取引しやすい

 

デメリット

  • 販売所形式ほどではないが手数料が掛かる

 

 

許斐まい
利益を出す事を考えると指値で板取引をすると良さそうですね。
ただ、約定しないで利益を出し損ねるという事もあるので、値動きが激しい時は成行で取引をする事も必要になる時があります。
桜乃そら
許斐まい
臨機応変に対応できるようにしておく事が大切なんですね。
最後まで読んで頂きありがとうございました。

この記事が少しでもあなたの参考になれば幸いです。

桜乃そら

 

 


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